2009年12月10日

ブレーキレバーは引くもの

 「ブレーキレバーは引く」ものだという話を聞きました。
 多くの人はブレーキレバーは「握る」ものだと考えていますが、実はそうではないようです。

 ブレーキを握ろうとするとグリップとレバーそれぞれに力が分散してしまうので、レバーには思った以上に力は伝わりません。

 逆に、引く操作だと心もとなく感じるかもしれませんが、引いた力はレバーだけにロスなく伝わるのでブレーキは強くかけられます。
 それだけでなく、強弱のコントロールだってつけやすいのです。

 ブレーキをかけるシーンを順を追って考えていきます。

 ブレーキにはまず遊びの部分があって、その次に減速Gでフロントフォークが沈み込む部分、最後にブレーキが効く部分の3段階に分かれています。
 実はブレーキが効果的に効くのは3段階のうちの最後の部分だけなのです。

 そこでブレーキの「2段ガケ」というテクニックがあるのです。

 ブレーキをガツンと一気に握りこむとフロントフォークが沈み込んでしまって、バイクは「前のめり」になってしまいます。

 この前のめりを回避して強い制動力を発揮するために、まずはレバーの遊びがなくなってレバーに引き応えが出てくるまで素早く一気に引き込みます。
 ここまでが1段目。

 次に、その位置からじんわりと力を入れて引き込む。
 すると、バイクが真下に沈むように安定したまま、強力に制動力を発揮するのです。これがブレーキの2段ガケです。

 ブレーキを「引く」操作と「2段ガケ」に最適なのが「2本指」での操作です。

 4本指で操作をしている人は多いのですが、4本指では小指までレバーが届いている状態なのでレバーの位置は非常に近いところにあります。
 つまり、つい握りやすい状態になってしまっているわけです。

 2本指では「ブレーキレバーは引く」のと同じように心もとないかもしれませんが、引く力は十分に強く、レバーをリリースするときのコントロールもしやすいのです。

 レバーの位置は指がやっとかかるくらいの位置に調整しなおすのがベストです。
 心もとないと思うかもしれませんが、指を滑り込ませるようにすることでブレーキレバーを引く操作が確実に行えるようになります。

 最初は慣れない操作に戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえばなんてことはありません。
 こちらの操作のほうが確実で強力なブレーキ操作を行えるのでオススメです。

 2本指でレバーを引き込みながら、2段ガケでジワっとかけるブレーキ操作をマスターしたいものです。



posted by nekopunch at 21:12| Comment(38) | TrackBack(0) | ライディング技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月21日

曲がらないトラクション

 もっともスタンダードなトラクションのかけ方は、バイクがリーンして旋回状態に落ち着いてからスロットルを開けるパターンです。
 つまり一般的なコーナリングで、出口に向かってコーナーを立ち上がるときの加速が典型的な“トラクションのかかった状態”ということです。
 この加速で旋回が安定するメリットを積極的に活用すれば、バイクまかせではなく、狙ったラインを確実にトレースできるようになります。

 ただし、やみくもにスロットルさえ開けてトラクションをかければ走りが安定するというものではありません。
 リーンの途中でスロットルを開けると、バイクは思い通りに曲がらず、たいていは車体が起き気味になって大回りを始めてしまいます。
 そんなことをするはずがないと思うかもしれませんが、ヘアピンなどの進入で減速しすぎたと感じたときにスロットルを開けてしまい……というパターンは案外多いものです。

 これだと後輪のバンク角が深まっていく途中なので旋回方向が定まっていませんし、コーナリングフォースの荷重でバランスする前なので、動きやすい方向である“車体が起き上がろうとする動き”になってしまいます。
 トラクションはバンク角の深い浅いにかかわらず、旋回が安定してからかけるということを忘れないでください。

 旋回状態に落ち着いたからといってライダーの着座位置がバイクの前に行きすぎていると、うまく曲がることはできません。
 ここでキーワードになるのが、後輪荷重。
 ライダーの重心が前にあり、後輪荷重が不足した状態で強いトルクがかかると、後輪が路面を蹴ったときに旋回力が強まらず、逆に大回りをはじめてしまいます。

 また、プッシュアンダーと呼ばれる現象は、トラクションをかけたのに旋回力が甘くなってしまう一例で、過度にコーナーを攻めるときによく起こります。
 プッシュアンダーとはトラクションが強すぎることで、せっかく旋回中の舵角がついてバランスしている前輪を揺すり、一瞬アンダーステア状態にしてしまうという現象のことです。
 パワフルなバイクだと前輪をプッシュしがちなので、十分注意しましょう。

 ジムカーナでは、このプッシュアンダーがでると、たいていの場合、気がついたときにはすでに転んでいます。
 前輪のグリップの限界を知りつつ、トラクションをかけながらコーナーを立ち上がる…言葉でいうのは簡単ですが、とっても難しいテクニックです。
posted by nekopunch at 20:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ライディング技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月16日

後輪加重

 トラクションをかけるのに慣れてくると、誰でもスロットルの開け方が大きく素早くなって来ます。
 後輪が路面を蹴る醍醐味をより大きく味わいたいという気持ちはわかりますが、あまり大きく開けすぎると後輪がトルクに負けはじめて、旋回の弧が膨らんでしまいます。
 スロットルを大きく開けても強く路面をとらえられる後輪荷重とはどういうものなのでしょうか。

 後輪にさらに体重をかけるといっても、難しい技術は必要ありません。
 まずスロットルを開けるタイミングで、腰のあたりを柔軟にするよう意識します。
 そして加速がはじまったとき、上半身で加速Gに耐えるのではなく、後ろのほうへもっていかれるままにすれば、うまく後輪に荷重できるはずです。

 ポイントは下半身をシート面でグリップし、おへそのあたりを引っ込める感じで加速Gに身をまかせること。
 腰で加速Gを柔軟に受けとめれば、しっかりとした荷重が可能になり、後輪が路面を強くグリップするきっかけをつくることができます。
 このとき背中は加速Gによって猫背になってきますが、あくまでも曲がる中心が腰の方にくるよう、体重を腰に載せることが重要です。

 このテクニックを実践するうえで陥りやすいのが、加速Gに耐えようとして前かがみになってしまう例です。
 前かがみの姿勢になると腰が浮いてしまうため、後輪にしっかりと体重をかけることができません。
 特に発進するときに自然と前かがみになるクセがついているライダーは要注意。
 加速するときに改めて自分の姿勢をチェックしてみることが大切です。

 スロットルを開けるタイミングにシンクロさせて身体を後輪にさらに預けるテクニックは、慣れてくるとスロットルが開いていく間にも預け方の強弱をコントロールできるようになります。
 その域に達すると驚くほど後輪のグリップが高まるのがわかるようになるはずです。 
posted by nekopunch at 22:44| Comment(0) | TrackBack(0) | ライディング技術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。